令和4年度上期 電験三種 理論 問15 別解 不平衡Δ-Y変換を使わず、複素数計算なしで解く 代替定理と鳳・テブナンの定理編
当初、「爆速の暗算編」として書いてたら、「それテブナンやん」と突っ込まれ、
交流回路やし
鳳・テブナンの定理として記載していたら、別の人から「それ、代替定理やん」と重ねて突っ込まれたので、ラノベのタイトルのようになった件
前回、等価回路とエネルギー保存の法則から問題を解いてみたが、
抵抗全体の電力 \(P = 2.134\,[\mathrm{kW}]\) から一相あたり \(L = 9\,[\Omega]\) と \(R_Y = 12\,[\Omega]\) の直列回路がY結線されたものと導き、
その後、リアクトルを出た後の抵抗四本部分に掛かる電圧は三相約 \(160\,[\mathrm{V}]\) と導いたところまで使い、ここから
鳳・テブナンの定理へ世界線を変えていく。
まず等価回路から、「回路図通りに三相\(200\,[\mathrm{V}]\) の電源に \(9\,[\Omega]\) のLが通った後に抵抗が四本繋がっている回路」と
「三相約 \(160\,[\mathrm{V}]\) の電源に抵抗四本繋がっている回路」は、抵抗回路にしてみれば、どの抵抗にも同じ電圧が掛かる為どちらも変わらない。
計算を簡単にするため、後者を使って計算していく。
(こうすればリアクトルの複素数計算は不要になり簡単な作図で計算できる。三相約 \(160\,[\mathrm{V}]\) の電源点は説明時a'b'c'とする。
※後で知ったが電気回路理論では、この操作を『代替定理』の適用と言うらしい。)
では、Rを取り外した回路のテブナン等価回路を考える。
内部抵抗\(R_o\)を計算していくが、\(60\,[\Omega]\)は電圧源を短絡にした時に両端の電位差がゼロになり(バイパスされ)消え、
結果として二個の\(20\,[\Omega]\)が並列になったものが残るだけとなる為、
\[
R_o = \frac{20}{2} = 10 \, [\Omega]
\]
まず、開放電圧 \(V_o\) はb'c'の中間点(x)とa'間の値となる為、 三相電源の中性点(N)とした時、
X-N : N-b'(又はc') : X-b'(又はc')は \(1 : 2 : \sqrt{3}\) で、
\(\angle\mathrm{a'Nb'}\text{(又はc')} \text{が} 120^{\circ} \text{で} \angle\mathrm{xNb'}\text{(又はc')} \text{が} 60^{\circ}\) の為、
\begin{align*}
V_o &= \text{等価回路の}12[\Omega]\text{に掛かる相電圧} \times 1.5 \\
&= 12 \times 7.7 \times 1.5 \\
&= 138.6 \,[\mathrm{V}] \\
\therefore\quad i &= \frac{V_o}{R_o+R} \\
R &= \frac{V_o}{i}-R_o \\
&= \frac{138.6}{7.7}-10 \\
&= \frac{6 \times \cancel{2} \times \cancel{7.7}}{\cancel{7.7}} \times \frac{3}{\cancel{2}}-10 \\
&= 8 \,[\Omega]
\end{align*}
又は、\(V_o\) は線間電圧(正三角形の一辺)の \(\frac{\sqrt{3}}{2}\) 倍(高さ)となる為
(前編ページで計算した線間電圧 \(V_{R60}\) の式より)、
\begin{align*}
V_o &= \text{線間電圧(約}160[\mathrm{V}]\text{)} \times \frac{\sqrt{3}}{2} \\
&= \frac{12 \times 7.7 \times \sqrt{3}^2}{2} \\
&= 138.6 [\mathrm{V}] \\
\therefore\quad R &= \frac{V_o}{i}-R_o \\
&= \frac{6 \times \cancel{2} \times \cancel{7.7} \times 3}{\cancel{2} \times \cancel{7.7}}-10 \\
&= 8 \,[\Omega]
\end{align*}
と、どちらにしても「暗算は一桁かつ繰上下無しでないとキツイ」と言う私(自爆)でも爆速の暗算で(2) \(8\,[\Omega]\) と導ける。
参考文献という体裁のあとがきMathJaxの使い方
本書で登場する定義や公式は、がんばって覚えるものではない
忘れないで正解は まだまだいっぱいあるでしょう♪